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日本ハム：もう打った！中田ＯＰ戦初打席アーチ　【日本ハム３−７横浜】怪物がまた“規格外”の一発だ。日本ハムの高校生ドラフト１巡目・中田翔内野手（１８＝大阪桐蔭）が横浜とのオープン戦（名護）に７番・一塁で先発出場し２回の第１打席で左翼席へ１３０メートル弾を放った。球団の高校出ルーキーのオープン戦アーチは５９年の張本勲氏（６７＝本紙評論家）以来４９年ぶり。王も清原も松井もなしえなかったオープン戦初戦アーチを初打席で決めた怪物が、このまま開幕スタメンへ突き進む。　　誰にもできないことをやってのけるから怪物と呼ばれる。緊張のオープン戦初打席。中田は目の前のボールをフルスイングで叩くことだけ考えていた。　　「追い込まれてから直球を待ちながらうまく対応できました。弾道といい、自分の中では文句なし。上から叩きつけていい形で打てました」。２回１死。カウント２−２から高崎の甘く入ったスライダーを逃さなかった。打球は弾丸ライナーとなって左翼席後方の防御ネット上部を揺らした。　　世界の王、あこがれの清原（オリックス）、そしてメジャーで活躍する松井（ヤンキース）も打てなかったオープン戦初出場試合での一発。清原、松井はオープン戦全体でもノーアーチだった。「そうなんスか…」。本人はピンと来ない様子だが、チーム初戦での高校出新人アーチは５９年以降では初の快挙だ。　　苦手克服も見えてきた。右投手には紅白戦、練習試合の１１試合で２３打数３安打（・１３０）、０本塁打と封じ込まれていたが「右も左も関係ない。今は自分の形で打つことだけを考えている」とすっかり自信回復。さらに過去２本の本塁打はいずれも直球。キャンプで取り組んできた軸足（右足）の“タメ”で、直球を待ちながら変化球をさばけたことも大きかった。　　練習は工夫を凝らしている。「きょうは打撃練習からスタンスを狭めていた。上体を突っ込ませないために自分で考えている」と中島打撃コーチ。それだけでなくバットも試行錯誤が続いている。試合前のフリー打撃からダルビッシュのバットを使用して４０スイングでサク越え８本。打者用よりも軽いバットで快音を連発し、実戦でも試して見事なアーチをかけた。　　２、３打席は連続三振と課題も残った。「１本打ったら、それで終わらず波に乗っていきたい」。一塁守備でも６回に二塁手・金子誠の右にそれた送球を落球。失策はつかなかったが、遊ゴロ併殺を逸した。　　それでも緊張による硬さは全く感じられない。オープン戦と練習試合の違いを問われると「それってお客さんがお金を払うだけでしょ！僕はいつもと同じ」。２日の中日戦（北谷）では朝倉、中田ら主戦級と対戦予定。梨田監督は「（同年齢の）落合にも見てもらって評価してもらいたい」とニヤリ。怪物ルーキーは周囲の期待に応えながら一歩ずつ階段を上っている。　スポーツニッポン　2008年3月2日